「第三の道」を第2の公共事業にするな :日本経済新聞:
"しかし需要サイドを重視する際に留意すべきは、今の日本は新たな需要の受け皿となるべきインフラ産業や医療、農業など供給サイドで高コスト体質や非効率が目立つことである。こうした体質を温存したままで需要が膨らめば、国民の負担ばかりが増えてしまう恐れがある。
所信表明では新分野の成長を支える基盤となる「科学・技術」と「雇用・人材」を強化するとしているが、問題は官の関与が強い両分野も非効率・高コスト体質であり、見直しが求められることである。先ごろの独立行政法人の事業仕分けでも、国の科学技術政策そのものの抜本的な見直しの必要性が指摘された。
経済産業省が先日まとめた産業構造ビジョンについても同じ問題が指摘できる。同ビジョンは大変厳しい現状認識に立って日本の産業の進むべき方向を描いており、産業界からの評価も高い。ただ気になるのは、官と民との連携があまりにも強調されていることである。例えば日本がアジアのインフラ需要を取り込むにはシステム力、コスト競争力、官民の協調体制の構築などが欠かせないとしている。 しかし待ってほしい。高コストで過剰ともいえるほど品質にこだわり、製造業よりはるかにガラパゴス化している日本の公共事業が世界で通用するだろうか。政府の関与が強ければ高コスト体質は温存され、新陳代謝が遅れ、結局日本は勝てない。"
自分がやる仕事を「創出」することが「仕事」だと考えている人が多いから、無駄な仕事ばかり増えて、こういうことになる。
「生産性の回復」以外にはニッポン再生の道はない。こういうシンプルな原則に立ち戻るべきである。
2 件のコメント:
第三の道はどうやら、所得再配分を進めることで、消費性向の低い金持ちから、消費性向の高い貧乏人に所得を移転させ、国全体の消費を向上させて景気を拡大する作戦のようですよ。
拡張的財政と大きな政府を主張するケインジアンでもなく、財政規律と小さな政府を主張する新古典派経済学でもないので、第三の道となるようです。
そしたらニッポンの赤字国債は誰が買うんだろうね。ギリシャみたいに「島」を売るか。
コメントを投稿